思考・教訓

損益計算書

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損益計算書

期間ごとの経営成績(儲け具合)を表すものです。プロフィット・アンド・ロス(P/L)とも呼ばれ、売上高と5つの利益から成り立っています。

 

5つの利益

・売上総利益

・営業利益

・経常利益

・税引き前当期利益

・当期利益

最終的に、当期利益が会社の純利益となります。ここがマイナスであれば、赤字です。

 

損益計算書の読み方

・会社が稼いだ金額

・稼ぐためにかかった費用

・本業で稼いだのか?

・副業で稼いだのか?

読み解くことで、理解できる項目です。

 

会社の損益計算書

(単位:100万ドル)

科目 金額 計算式 利害関係がある人
売上高 10000 顧客から
売上原価 3000 取引先へ
売上総利益【粗利益】 7000 10000-3000
販売費&一般管理費 2100 従業員へ(給料)
研究開発費 1000
減価償却費 700
営業利益 3200 7000-
(2100+1000+700)
支払利息 200 債権者へ
(銀行など)
資産売却益
(特別利益/特別損失)
1275
その他 225
税引き前当期利益 1500 3200-
(200+1275+225)
法人税などの税金 525 国・地方公共団体へ
当期純利益 975 1500-525 (最後に残った利益)

 

 

バフェット氏が注目する要素

売上高は、業務の収入すべてを合計したもの

売上高の大きさは、その会社の事業規模を表します。➡ 同業他社と比較(この数字だけでは評価すべきではない。)

 

売上高に占める売上原価は、より低い方がよく、高いことには要注意

 

永続的競争優位性を持つ企業は、高い粗利益率を示す傾向

粗利益率(%)= 粗利益 ÷ 売上高 × 100= 7000 ÷ 10000 × 100= 70%

 

営業経費を注視せよ

営業経費とは、販売費 + 一般管理費、研究開発費、減価償却費の合計です。

・研究開発費の増大

・管理コストの増大

・債務に対する利払コストの増大

バフェット氏によると、「この現象のうち1つでも発生すれば、ビジネスの長期的経済性は破壊されかねない」

 

販売費 + 一般管理費は、低いことが望ましい

この項目には、経営陣の報酬、宣伝費、出張費、弁護士費用、手数料、従業員の給与などが含まれます。

 

多額の研究開発費に注意

研究開発に力を入れないと、売上を維持できない企業は、いつかガス欠になる可能性がある。

 

減価償却費も少ないほど優秀企業

粗利益に対する減価償却率の比率で、同業他社と比較する。減価償却率の比率(%)= 減価償却率 ÷ 粗利益 × 100= 700 ÷ 7000 × 100= 10%

 

営業利益に占める支払利息の比率は、企業の危機レベルを表す

支払利息の比率(%)= 営業利益 ÷ 粗利益 × 100= 200 ÷ 3200 × 100= 6.25%

バフェット氏のお気に入り企業は、営業利益に占める支払利息の比率が15%以下です。どの業界においても、この比率が最も低い企業は、競争優位性を持っている可能性が一番高い。

 

資産売却益は、会社を判断する際、純利益から除外せよ

永続的競争優位性のある企業を選ぶ際に、資産売却益の金額には注意すべき。

 

法人税は、真実の語り部

法人税を注意することで、会社の発表する税込み利益が真実かどうか、確認することができます。記載された税込みの営業利益の数字に、0.35(法人税35%の場合)をかけ、法人税額と一致しなければ、その企業に疑惑の目を向けるべき。非誠実な企業には、要注意。

 

純利益が右肩上がりか確認

純利益が長期的に右肩上がりで推移しているか、また、売上高に占める純利益の割合が、高い傾向があるかを確認。純利益の比率(%)= 純利益 ÷ 売上高 × 100=975÷10000×100=9.75%

バフェット氏の原則は、売上高に占める純利益の割合が、20%以上:何らかの長期的優位性のある企業、10%以下:過当競争の業界に属する可能性あり

 

1株あたり利益の長期的推移から見分ける

10年間の1株あたり利益の推移を見れば、その企業が長期的優位性を持つかが分かる。上記、損益計算書のチェックすべき項目です。投資する際は、必ず確認しましょう。

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