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世界EC市場 2大企業
アマゾン
売上高:約2.5兆円(1582億元)※2017年3月期
自前で仕入れと販売する「直販型」
アリババグループ・ホールディングス
売上高:約15兆円
商品販売の出店者や個人間の手数料を取る「マーケットプレイス型」
アリババ売上高は、アマゾンには遠く及ばないが、ビジネスモデルの違いが原因です。マーケットプレイス上で、流通総額を見ると約61兆円であり、アマゾンをはるかに上回る。
年間利用者
6月8日(2017年)の投資家向け説明会では、アリババは強気の計画を打ち出している。「18年3月期の売上高は、前期比45%〜49%増になる。我々は売上高の成長スピードをもっと加速させる。」(マギー・ウーCFO)
インド投資をアマゾンが積極化
・アリババの中国以外のEC売上高:全体約9%
・アマゾンの北米以外の売上高:全体約32%
両社共に、自国以外の市場開拓が、さらなる成長のカギを握っている。アリババは昨年(2016年) 4月、東南アジアEC大手・ラザダを買収。東南アジア6カ国への足場を築いた。「グローバル化は我々の最重要課題。ラザダの存在は大きな武器になっている」と張勇(ダニエル・チャン)CEOは語る。他にも、関連会社アント・フィナンシャルと共同で、インドでモバイル決済やECを手掛けるPaytmに出資。しかし、インドへの投資は、むしろアマゾンの方が積極的だ。インドのEC市場は、16年前年比 56%増 の 約160億ドルと驚異的な伸びを示している。※1ドル = 110円:約1兆7600億円
この成長を取り込むべくアマゾンは、インドの品揃えを16年9月時点で8000万点と2年前に比べて3倍強に拡大した。マーケットプレイス型でも、出品者を同期間で3倍の12万まで増加。決算発表会でブライアン・オルザブスキCFOは、「インド市場で昨年2016(会員制)にプライムサービスを始めたことは、大きなターニングポイントになった。出品者向けの物流施設も順次増強している。」と、大々的に説明した。
アリババの強み
アント・フィナンシャルが手掛ける金融事業。主力決済サービス「アリペイ」は、年間利用者 4.5億人 を超え、アリババのEC事業と共に成長を遂げている。金融事業のグローバル化が加速すれば、アマゾンを脅かす存在になることは間違いない。世界を制覇するのは、アリババか、アマゾンか…それとも他企業なのか…今後の展開が楽しみです。
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