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エクイティボンド
元本保証型の株式指数連動債権のようなもの。「企業が永続的競争優位性を持っている場合、利益が大きく成長するだけでなく、利益の成長が予測可能になるので、その企業の株は、右肩上がりでふくらむ利子付きのエクイティボンドも同然である。」バフェット氏の投資評価法の1つです。リスクがゼロに近く成長し続ける投資書品のようなイメージです。優良企業の投資は、倒産リスクが低いため、元本が保証されているに等しい。そして、優良企業の株を保有し続ければ、株価に連動して投資価格が上昇し、1年ごとに「利子」に相当するリターンを受け取れるのです。この場合、バフェット氏が「右肩上がりでふくらむ利子」と表現し、株主に支給される配当のことではなく、毎年、優良企業が稼ぎ出してくれる巨額の税引前利益のことです。永続的競争優位性を持つ企業の税引き前利益は、年ごとに増加し、株価自体の価格(価値)も同様に増加していくのです。
バフェット氏の実例
実例を元に、調査します。1980年末バフェット氏は、コカコーラ株を買い始めました。
1980年末
・銘柄:コカコーラ
・1株あたり平均取得 株価:6ドル50セント
・1株あたり税引き前 利益:70セント
・1株あたり税引き後 利益:46セント
税引き前利益率 10.7%
= 税引き前 利益率 ÷ 株価
= 70セント ÷ 6ドル50セント
その後、コカコーラの収益は、20年間 年率15%で成長すると予想。
2007年
・銘柄:コカコーラ
・1株あたり株価:45ドル〜64ドル
・1株あたり税引き前 利益:
3ドル96セント(年間利益率60%)
・1株あたり税引き後 利益:
2ドル57セント(年間利益率40%)
バフェット氏イメージ
「コカコーラ株を、1株6ドル50セントで購入することは、ほぼリスクのない取引で、10.7%の税引前利益を得られ、今後20年間年率15%の利益成長を見込めれる企業を所有すること。投資のリスクとリターンを秤にかけ、魅力的な取引かどうか判断する。」ここで大切なことは、バフェット氏がエクイティボンドを20年以上保有し続けるつもりで、購入していることです。長期的に保有するバフェット氏にとって、コカコーラは夢のような投資銘柄でした。企業向け長期金利6.5%と、1株あたり税引前利益の3ドル96セントから、コカコーラのエクイティボンドの収益還元率は、1株あたり約61ドルになります。3ドル96セント × 0.065= 60.92ドル ≒ 61ドル
投資ルール
永続的競争優位性を持つ企業を購入すれば、株式市場がエクイティボンドの価値を再評価し、長期債権の利率から計算した収益還元価値と、同水準まで株価を上昇されることになる。
まとめ
長期投資の価値を決定するには、長期金利との相対的な関係性に注目です。今後、米国FRBが、金利引き上げを計画しています。
長期金利上昇
→ 調達できる借入金が減少 → 企業収益の価値が低下 → 株価下落
上記流れになりますので、今後の政策や情勢にも注意が必要です。
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